フリーWi-Fiの危険性と安全に利用する方法を解説!
外出時にスマートフォンでインターネットに接続したいときなどに、フリーWi-Fiは非常に便利です。
ただ、何気なく利用しているフリーWi-Fiには思わぬ危険が潜んでいます。しかし、日常的にフリーWi-Fiを利用している方であっても、フリーWi-Fiの危険性については意外と認識していないかもしれません。
本記事では、フリーWi-Fiに潜む危険性や、フリーWi-Fiを安全に使うために気を付けておきたいことなどについて、解説します。
目次
フリーWi-Fiに潜む3つの危険性
街中などでフリーWi-Fiを利用する場合は、以下のような危険性があることに注意しておかなければなりません。
・通信が盗聴・のぞき見される可能性
・なりすましアクセスポイントによる情報の不正取得
・スマートフォンなどを遠隔操作されてしまう可能性
それぞれの危険性について、説明します。
1. 通信が盗聴・のぞき見される可能性
フリーWi-Fiが暗号化されていなければ、通信が盗聴されたりのぞき見されたりしてしまう可能性があります。
暗号化されていないフリーWi-Fiでは、自分が閲覧しているサイトのURLやメールの内容などを、同じフリーWi-Fiに接続している第三者が簡単に取得することができるからです。
万が一、悪意ある第三者によって通信が盗聴・のぞき見されてしまった場合、偽サイトに誘導されたりパスワードを盗み取られたりといった被害につながる可能性があります。
また、こうした被害とまではいかなくとも、自分の通信が盗聴されたりのぞき見されたりしている可能性があるというのは、決して気持ちのよいものではないでしょう。
インターネットを利用する際は、個人情報などの大切な情報を入力する場面も多いです。最悪の場合、大きな被害に遭う可能性があることを押さえておきましょう。
2. なりすましアクセスポイントによる情報の不正取得
お店などが正規に提供しているアクセスポイントに似せたアクセスポイント、いわゆる「なりすましアクセスポイント」へ接続することによる情報の不正取得も、要注意です。
スマートフォンなどからなりすましアクセスポイントに誤って接続すると、端末に侵入され、個人情報を不正に取得されてしまう恐れもあります。
お店が提供しているWi-FiのSSIDとよく似た名前のWi-Fiがいくつもある場合は、なりすましアクセスポイントである可能性が高いです。しっかりとチェックして、正しいものに接続するよう注意しましょう。
3. スマートフォンなどを遠隔操作されてしまう可能性
スマートフォンなどに侵入できるということは、情報を抜き取られる危険性だけでなく、機器を遠隔操作されてしまう危険性もあるということです。
スマートフォンのカメラ機能を利用して勝手に写真を撮られたり、スパムメールなどを送信してウイルスを周囲にまき散らされたりしてしまう可能性があります。
スマートフォンの写真フォルダを確認したときに、撮った覚えのない写真が何枚も保存されているようなことがあれば、スマートフォンを遠隔操作されてしまっているかもしれません。
フリーWi-Fiを安全に使うために気を付けておきたい5つのこと
フリーWi-Fiには上述したような危険性が潜んではいるものの、注意すべきことにきちんと注意しておけば、もちろん安全に利用することができます。
フリーWi-Fiを安全に使うために気を付けておきたいこととしては、主に以下のようなことが挙げられます。
・提供元が確認できるフリーWi-Fiのみを利用する
・URLが「https」から始まるサイトだけを閲覧する
・ログインが必要なページへのアクセスや個人情報の送受信を控える
・スマートフォンにセキュリティソフト(アプリ)を入れておく
・Wi-Fiへの自動接続をオフにしておく
それぞれの注意点について、説明します。
1. 提供元が確認できるフリーWi-Fiのみを利用する
お店や自治体など、どこが提供しているかが確認できるフリーWi-Fiであれば、接続することによるリスクはグッと減ります。
ただし、先ほどお伝えした通り、なりすましアクセスポイントはお店などが正規に提供しているWi-Fiと、非常によく似た名前を付けていることが多いです。
どのWi-Fiが正規のものか判断するのが難しい場合は、Wi-Fiの接続自体を避ける判断も必要となるでしょう。
2. URLが「https」から始まるサイトだけを閲覧する
Webサイトのなかには、URLが「http」から始まるものと「https」から始まるものがあります。
前者は通信が暗号化されていないため、アクセスすると情報を盗み取られてしまう危険性があります。後者は「SSL」と呼ばれる暗号化技術によって通信が暗号化されているため、通信内容の傍受はほぼ不可能です。
最近では多くのサイトが「https」になってはいますが、一部「http」から始まるサイトもあります。サイトを閲覧する際は、慎重にアドレスを確認し、なるべく「http」から始まるサイトには接続しないようにしましょう。
3. ログインが必要なページへのアクセスや個人情報の送受信を控える
ログインが必要なページでは、ユーザーIDやパスワードの入力などが求められます。
いろいろなサービスを利用していると、何の気なしにログイン作業を行ってしまいがちですが、フリーWi-Fiに接続している間はログインが必要なページへのアクセスは控えるのが賢明です。
同様の観点から、フリーWi-Fiに接続している間は、氏名や住所などの個人情報の送受信も控えておいたほうがよいでしょう。
4. スマートフォンにセキュリティソフト(アプリ)を入れておく
スマートフォンにセキュリティソフトやアプリを入れておけば、暗号化されていないWi-Fiに接続しようとしたり、「http」のサイトにアクセスしようとしたりしたときに、危険であると警告を出してもらうことができます。
警告が出た時点で接続やアクセスを回避すれば、情報を抜き取られてしまうような心配はありません。
最近では無料で利用できるセキュリティソフト・アプリも多いので、フリーWi-Fiに接続する機会が多い方は、何かしらのソフトやアプリをインストールしておくとよいでしょう。
5. Wi-Fiへの自動接続をオフにしておく
一度接続したことがあるWi-Fiに自動で接続する機能を搭載しているスマートフォンは多く、この機能を利用すればわざわざ手動でWi-Fiに接続する必要がないので、非常に便利です。
また、一度接続したことがある以上、安全性も担保されていると思いがちですが、過去に接続したことがあるWi-FiのSSIDと同じSSIDを利用した危険なWi-Fiが作られてしまっている場合は、その限りではありません。
Wi-Fiに自動で接続した場合、わざわざそのWi-Fiの詳細情報を確認するようなことはあまりないので、危険なWi-Fiに接続してしまっていてもなかなか気付きにくいです。
利便性は多少犠牲になるかもしれませんが、背に腹は代えられません。Wi-Fiへの自動接続はオフにした状態で利用するのがよいでしょう。
暗号化されているフリーWi-Fiも場合によっては注意が必要
「暗号化されているフリーWi-Fiは安全」と盲目的に思っている方も多いと思われますが、暗号化されているフリーWi-Fiでも場合によっては注意が必要なことがあります。
暗号化されているフリーWi-Fiは、SSIDの横にカギのマークが付いているので、それによって暗号化されているかどうかが判断できます。
暗号化されたフリーWi-Fiを利用するためには暗号化キーを入力する必要がありますが、お店などでは利便性のために、SSIDと暗号化キーを一緒に紙に書いて掲載しているような場合もあります。
そのような場合、ログインIDとパスワードを同時に記載して公開してしまっているようなものであり、暗号化されてはいるものの結局誰でも利用できるフリーWi-Fiになってしまっているので、暗号化されていないも同然なのです。
「暗号化されているから大丈夫」と過信せずに、上述したような注意点に気を配りながら利用しましょう。
フリーWi-Fiの危険性と対策を理解したうえで利用しよう
街中などで便利に利用できるフリーWi-Fiですが、危険なフリーWi-Fiに接続してしまうと通信が盗聴・のぞき見されたり、個人情報を不正に取得されたりしてしまう可能性もあります。
そういった被害を避けるためには、提供元が確認できるフリーWi-Fiのみを利用したり、URLが「https」から始まるサイトだけを閲覧したりといった自衛の意識を持つことが重要です。
セキュリティソフトやアプリをスマートフォンにインストールしておいたり、Wi-Fiへの自動接続をオフにしておいたりといった対策も有効です。
フリーWi-Fiをまったく利用しないというのはなかなか難しいため、賢く利用できる方法をきちんと把握したうえで利用しましょう。