通常、海外でiPhoneを使うためには事前準備が必要です。しかし、現地のネットワークを利用し国内キャリア通信設備に接続できるデータローミングを使えば、すぐにインターネットに接続できます。

本記事では、iPhoneのデータローミングとは何か、設定方法やメリット・デメリット、データローミング以外の海外でiPhoneを使う方法を紹介します。

iPhoneのデータローミングとは、現地の電波で通信できる仕組みのこと！

iPhoneの設定項目の一つである「データローミング」とは、海外にいながらデータ通信を利用できる仕組みのことです。データローミングをオンにすれば、現地の通信事業者を経由して、国内キャリアの通信設備と接続してすぐにメールやSNSを始められます。

そのため、現地で海外用SIMカードに変更しなくても、日本国内で利用しているiPhoneをそのまま海外で使えます。

しかし、データローミングには高額請求などのデメリットもあるため、渡航の際はデータローミングを「オフ」にして、特徴をよく理解してから利用するようにしましょう。

海外でデータローミングがオンのときに使える機能

海外でデータローミングを「オン」にしたときに使える機能は以下のとおりです。

● 電話
● SMS
● インターネット
● メール
● SNS
● マップ

データ通信が必要な機能やアプリも利用できるので、海外にいながら日本と同じツールを利用できます。

※注 渡航先によっては使用できるアプリ・使用できないアプリがありますのでご注意ください。

海外でデータローミングがオフのとき使える機能

海外ではデータローミングを利用しないと、iPhoneがまったく使えないかと言えばそうではありません。

データローミングが「オフ」の場合でも、以下の機能は利用できます。

● 電話
● SMS

音声通話はデータ通信とは異なるため使えるものの、インターネットやメール、SNS、マップなど、データ通信が必要な機能やアプリは利用できません。

日本国内でデータローミングは使えるの？

ここまで、海外でデータローミングを使ったときの機能を解説しました。

では、日本国内でデータローミングは利用できるのでしょうか。国内では、データローミングをオンにすること自体は可能ですが、使う機会はありません。直接キャリア事業者の通信に接続できるためです。

なお、現在では日本国内の一部事業者の通信網が切断した際、他事業者の通信網を利用できる「ローミング」の導入が検討されていますが、実現には至っていません。こちらは「事業者間ローミング」「緊急時ローミング」と呼ばれ、今回解説している「データローミング」とは異なる仕組みです。

iPhoneのデータローミングの設定方法

海外に渡航する際は事前にデータローミング設定を確認し、必要に応じて利用しましょう。iPhoneのデータローミングの設定方法を解説します。

iPhoneのデータローミングを「オン」にする設定

iPhoneでは、以下の手順でデータローミングをオンにできます。

1. ホーム画面かAppライブラリから「設定」アプリを探しタップする
2. 「設定」画面の「モバイル通信」をタップする
3. 「モバイル通信」画面の「通信のオプション」をタップする
4. データローミングの設定画面があるため、タップしてオンにする
5. オンの場合、ボタン状の表示がグリーンになる

オン・オフは文章で表示されないため、ボタン状の突起が右側にあるか、背景がグリーンかどうかで判断しましょう。

※注 ご利用の機種やiOSのバージョンにより異なる場合がございますのでご注意ください。

iPhoneのデータローミングを「オフ」にする設定

データローミングをオフにする際の手順は以下のとおりです。

1. ホーム画面かAppライブラリから「設定」アプリを探しタップする
2. 「設定」画面の「モバイル通信」をタップする
3. 「モバイル通信」画面の「通信のオプション」をタップする
4. データローミングの設定画面があるため、グリーンで表示されている場合、タップしてオフにする
5. オフの場合、ボタン状の表示に色がつかない

オフの場合、ボタン状の突起が左側にあり、背景にカラーは表示されません。

iPhoneのデータローミングのメリット

データローミングを利用すれば普段使っているiPhoneをそのまま海外で利用できます。オン・オフの切り替えも簡単で、必要なときにすぐデータ通信を利用できる点もメリットです。

普段使っているiPhoneをそのまま海外で利用できる

データローミングを利用すれば、普段利用しているiPhone本体だけでなく、電話番号やメールアドレス、アプリなど、必要な機能をそのまま海外でも利用できます。

スマートフォンを現地で買い換える必要もないため、親しんだ端末を使い続けられます。

事前準備不要ですぐに海外でデータ通信ができる

海外でiPhoneを利用するには、キャリアの海外プランに加入する、現地でSIMカードを購入するなどの方法があるものの、どれもある程度事前準備が必要です。

データローミングであれば急な海外出張の際も、すぐにiPhoneを利用できます。空港からホテルまでの道のりも事前準備なしで検索できるでしょう。

操作が簡単でオン・オフの切り替えも自由

データローミングは操作が簡単で、オン・オフをすぐに切り替えられる点もメリットです。

フリーWiFiのようにIDやPWがどこに書いてあるか確認する必要もないので、誰でも簡単に海外でiPhoneを利用できます。

フリーWiFiよりも安全性が高い

国内だけでなく、海外でもフリーWiFiにはデータの盗み取りやウイルス感染などの危険性があります。

データローミングであれば、キャリアと提携している現地通信を利用するため、安全性を確保できます。

関連記事：フリーWi-Fiの危険性　安全に使うにはどうしたらいい？

iPhoneのデータローミングのデメリット

複数あるメリットを覆すほどのデータローミングの欠点が、高額な利用料金です。一定額を超えると利用停止措置をとるキャリアがあるほど、高額な通信料・通話料が発生する恐れがあります。

通信料・通話料が高額

海外通信の場合、国内の無料通話や定額制度は一切適用されません。そのため、データローミングを使えば、1日あたり数千円のパケット通信料が発生する恐れもあります。

一定額を超えれば利用を停止される恐れがある

また、キャリアによっては高額請求を事前に防止するため、利用状況をメールで送信したり、請求額が一定ラインを超えると自動で利用を停止したりする措置を取っています。

なお利用を停止された場合、キャリアの国際コールセンターへ連絡の上、再開手続きが必要です。

海外でデータローミングを利用せずにiPhoneを使う4つの方法

データローミングは簡単な操作で使えるため利便性は高いものの、高額請求が発生するため長時間の利用には適していません。そのため、海外でiPhoneを使いたいなら他の方法も検討しましょう。代表的な4つの方法を紹介します。

1. キャリアの海外プランに加入する

各キャリアでは、海外利用に特化したプランを用意しています。事前申請が必要なものとそうでないものがあるものの、利用すれば現地でもご自身のiPhoneを使うことができます。

ただしキャリアの海外プランの場合、データ容量が少なく、1日あたりの利用料が割高なため、長期滞在時には使いづらいかもしれません。

2. フリーWiFiを活用する

海外で通信料を抑えてiPhoneを使いたいなら、フリーWiFiの活用がおすすめです。

国によって異なるものの、空港やホテル、観光スポット、飲食店など、主要な場所にフリーWiFiスポットがあるでしょう。ただし、先述のとおり海外のフリーWiFiの中には、偽WiFiや野良WiFi、なりすましWiFiなど、悪意のあるスポットも多く存在します。

海外の渡航経験が浅いと、これらのフリーWiFiを間違って使ってしまう可能性は否めません。

3. 現地でSIMカードを入手する

iPhoneのSIMカードを海外用SIMカードに差し替えて利用するのも一つの方法です。海外用SIMカードは、現地の空港ロビーや通信会社で購入でき、価格も抑えられ、通信が安定している点もメリットです。

しかし、使っているiPhoneがSIMフリーである必要があり、ロックされていれば事前に解除しなければいけません。また、SIMカード挿入後は自分で設定をしないといけないため、慣れていないと確認や準備に時間がかかります。

4. 海外用のWiFiルーターをレンタルする

海外用のWiFiルーターをレンタルすることも人気の方法です。海外用のWiFiルーターであれば、キャリアの海外プランよりも利用料金を抑えることが可能です。また申し込みなどの手続きも比較的容易で、通信の安定性も高く、接続方法が簡単など多数のメリットがあります。

iPhoneとは別にWiFiルーターを持ち歩かなくてはいけないものの、ポケットサイズの端末も多いためそれほど重くなく場所を取る心配もありません。

海外でiPhoneを使うならスカイベリーWiFiがおすすめ

iPhoneのデータローミングは海外でデータ通信を利用できる仕組みです。利便性が高い反面、データローミングで発生した通信費は国内の無料通話や定額制度が適用されないため、多ければ1日で数千円を超える費用が発生してしまうこともあります。

そのため、海外でも費用を抑えつつiPhoneを使いたいなら、海外用のWiFiルーターのレンタルがおすすめです。

※スカイベリーWiFiはレンタルではございませんのでご注意ください。

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