Wi-Fiのチャンネルとはなに?特徴や選び方を解説!
Wi-Fi接続をしているときにうまく通信ができなくなった場合は、接続するチャンネルを変えることで状況が改善される可能性があります。
ただ、「Wi-Fiのチャンネルって何?」「チャンネルはどんな風に選べばいいの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
本記事では、Wi-Fiのチャンネルの概要について解説するとともに、Wi-Fiに用いられている周波数である2.4GHzと5GHzの特徴などを紹介します。
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Wi-Fiのチャンネルとは通信に用いる周波数を指定するための機能
Wi-Fiのチャンネルとは、通信に用いる周波数を指定するための機能です。
チャンネルの役割は、通信に用いられる周波数帯を分割し、電波の干渉を起こしにくくして、スムーズな接続を可能にすることです。
同じ周波数に対して複数の機器を接続すると、それぞれの接続によって電波干渉を起こしてしまい、接続状況が悪化してしまう可能性があります。それを防ぐために、同じ周波数をチャンネルで区切るのです。こうして各機器を別々のチャンネルに接続すれば、干渉が起きにくい状態にすることができます。
Wi-Fiに用いられている周波数は2.4GHzと5GHzの2種類
Wi-Fiに用いられている周波数は2.4GHzと5GHzの2種類であり、2.4GHz帯は22MHzごと、5GHz帯は20MHzごとの帯域幅で分割されています。
2.4GHzと5GHzのチャンネル数やチャンネル同士の干渉は、それぞれ以下のようになっています。
周波数帯 | 2.4GHz | 5GHz |
チャンネル数 | 14 | 19 |
チャンネル同士の干渉 | あり | なし |
お互いに干渉せずに利用できるチャンネル | 1,6,11,14など | すべて |
以下では、2.4GHz帯と5GHz帯それぞれの特徴について説明します。
2.4GHz帯の特徴
2.4GHz帯でWi-Fiに利用されているのは、2,412~2,484MHzの間の周波数です。つまり、72MHzの中に14個のチャンネルが設けられていることになります。
先ほど、2.4GHz帯は22MHzごとの帯域幅で分割されているとお伝えしましたが、「72MHzの中に22MHzの幅のものが14個」と考えると、どう考えてもお互い重なり合わずにはいられないはずです。
そのため、2.4GHz帯ではチャンネル同士の干渉が起こりえるので、お互い干渉しないようにするためには、少し離れたチャンネル同士を選んで接続する必要があります。
基本的には「5つ離れたチャンネルに接続する」と考えておけば、問題ありません。先ほどの表では「1,6,11」を例として挙げていますが、「2,7,12」や「3,8,13」でも大丈夫です。
ただし、唯一、14チャンネルだけは例外的な扱いになります。14チャンネルは「IEEE802.11b」という通信規格でのみ接続できるチャンネルなので、注意しましょう。
この14チャンネルはほかのチャンネルと少し離れたところに追加されているため、5つ離れているわけではない11チャンネルとも、干渉し合わずに利用することが可能です。
ただし、12や13のチャンネルとは干渉するので、4つの機器を干渉することなく接続したい場合は、必ず「1,6,11,14」のチャンネルを選ばなければなりません。
5GHz帯の特徴
5GHz帯でWi-Fiに利用されているのは、5,150~5,725MHzの間の周波数です。
つまり、575MHzの中に19個のチャンネルが設けられていることになります。
2,4GHz帯と比べるとチャンネルの数自体は多くなっているものの、2.4GHz帯と比べると帯域がはるかに広いです。チャンネルごとの分割幅も2.4GHz帯より小さくなっているため、それぞれのチャンネルが干渉しあうことなく利用することができます。
そのため、5GHz帯に接続する場合、とくに利用するチャンネルを意識する必要はありません。
ルーターの通信規格に応じて利用できる周波数が異なる
5GHz帯であれば干渉を気にすることなく利用できるのであれば、2.4GHz帯を利用せずに5GHz帯を中心に利用すればよいのでは、とお考えの方も多いことでしょう。
ただ、ルーターの通信規格に応じて利用できる周波数が異なっており、2.4GHz帯しか利用できないものもあれば、5GHz帯しか利用できないものもあるのです。
通信規格と周波数帯や利用できるチャンネルの関係性は、以下のとおりです。
通信規格 | 周波数帯 | 利用できるチャンネル |
IEEE802.11n | 2.4GHz、5GHz | 共に利用可能 |
IEEE802.11a | 5GHz | 1~19チャンネル |
IEEE802.11ac IEEE802.11b | 2.4GHz | 1~14チャンネル |
IEEE802.11g | 2.4GHz | 1~13チャンネル |
自分が利用しているWi-Fiルーターの通信規格を確認して、どの周波数帯が利用できるかを把握しておくことで、チャンネルの干渉を起こすことなく接続しやすくなるでしょう。
Wi-Fiのチャンネルを変更するメリット・デメリット
Wi-Fiのチャンネルを変更することには、メリットもあればデメリットもあります。
メリット・デメリットそれぞれについて、以下で説明します。
Wi-Fiのチャンネルを変更するメリット
メリットはもちろん、混雑していないところを狙って接続することで、安定した通信環境を確保できることです。
とくにマンションなどの集合住宅でWi-Fi接続をする人がたくさんいると、同じ帯域のチャンネルが混雑することも少なくありません。意図的に別のチャンネルを選ぶことによる効果は、非常に大きいといえるでしょう。
Wi-Fiのチャンネルを変更するデメリット
デメリットは、自動での接続よりも時間や手間がかかってしまうことです。
また、よかれと思ってチャンネルを変更したことがきっかけで、より一層干渉がひどくなったり、通信の安定性が損なわれてしまったりする可能性もあります。
チャンネルを変更する際には、こうしたデメリットがあるということも把握しておく必要があります。
Wi-Fiのチャンネルを変更することで通信環境が安定しやすくなる
Wi-Fiのチャンネルは通信に用いる周波数を指定するための機能で、2.4GHz帯には14個、5GHz帯には19個のチャンネルが設けられています。
通信規格によって利用できる周波数帯が決まっているので、その周波数帯の中で快適な通信環境を維持できるチャンネルを探して、接続するとよいでしょう。