Wi-Fiと無線LANはどう違うの?分かりやすく解説します!
※こちらのブログは通信業界歴20年の者が個人の見解で書いたものです※
Wi-Fiと無線LANは、どちらもケーブルを利用せずに無線でインターネット回線に接続するため、同じものと勘違いしやすいです。しかし、それぞれの役割や意味はまったくの別物です。
この記事では、Wi-Fiと無線LANのそれぞれの特徴、そしてインターネット通信の選び方を解説します。
目次
Wi-Fiは無線LANの通信規格の1つ
Wi-Fiは無線LANの枠組に含まれる「IEEE 802.11」という通信規格です。
Wi-Fi以外の通信規格は現在ほとんど利用されていないため、Wi-Fiと無線LANは同じものとされる場合がありますが、正確にはWi-Fiと無線LANは別物です。
これからインターネットを利用したい方は、自分の利用目的に合ったインターネット回線を選ぶためにそれぞれの違いを確認する事をおすすめします。
Wi-Fiとは
Wi-Fiは、無線通信方式の1つです。
「Wi-Fi Alliance」という業界団体が相互性試験を行い、合格した商品にWi-Fiマークが認定されます。Wi-Fiマークが有る商品は、異なるメーカー間でもWi-Fi通信が可能です。
(参考)Wi-Fi Allianceについて | Wi-Fi
例えば、スマートフォンに保存した音楽をWi-Fi対応のスピーカーで流したり、パソコンの写真をWi-Fi対応のプリンターで印刷することができます。
最近では、公共施設や駅などにフリーのWi-Fiスポットがあります。
会員登録が必要な場合がありますが、Wi-Fi通信を無料で利用できるサービスです。
無線LANとは
無線LANとは文字の通り、LANケーブルがなくてもインターネットに接続できる通信システムです。
無線LANを利用するには、無線LANルーターが必要になります。
無線LANルーターは親機、パソコンやスマートフォンなどのWi-Fi対応機器は子機と言われています。
親機は複数の子機をインターネットにつなげる役割があり、子機は親機が発したWi-Fi電波を受信してインターネットに接続します。
また、2階建て住宅など広い住宅で使う場合は中継機を利用する方法もあります。
中継機は親機の電波を受信して、子機に向かって発信します。
親機と子機が離れていても中継機があればインターネット接続ができますが、中継機を親機として使うことはできないので注意してください。
無線LAN環境に必要なものはインターネット回線と無線LANルーター
無線LAN環境に必要なものは「インターネット回線」と「無線LANルーター」です。
それぞれを詳しく解説します。
インターネット回線
インターネット回線は光回線やADSL、ケーブルテレビなどがあります。
利用料金は、通信速度が速いプランや戸建住宅で利用する場合に高くなります。
また、利用料金とは別に500~1,000円のプロバイダ利用料金が別途発生します。
プロバイダとは回線事業者とも言われており、インターネット回線に接続するための手助けをしてくれる業者です。
プロバイダから付与されるユーザー名とパスワードはインターネットを利用する際に必要となるので大切に保管しましょう。
無線LANルーター
無線LANルーターはパソコンやスマートフォンなどのWi-Fi対応機器をインターネットに接続する役割があります。
家電量販店や通販サイトで販売されており、価格は3,000円から8,000円ほどです。
通信速度が早い、同時接続台数が多いなどのように高機能な機種は価格が高くなります。
また、大容量ファイルのやり取りがある方やオンライゲームを楽しみたい方は、無線接続よりも有線接続の方が通信速度と安定度が優れているため、有線LANポートがある無線LANルーターを選ぶといいでしょう。
モバイルWi-Fiという選択肢もある
インターネット回線を選ぶときは、光回線やADSLなどの固定回線だけではなく、モバイルWi-Fiも選択肢に加えて検討するといいでしょう。
モバイルWi-Fiとは、持ち運びができるWi-Fiルーターです。
モバイルWi-Fiは、「利用料金が安い」、「工事不要ですぐに使える」、「外出先でもWi-Fi通信ができる」という3つのメリットがあります。
利用料金が安い
モバイルWi-Fiは、固定回線よりも料金が安いサービスが多いです。
利用料金は月間通信量で決められるサービスがあるため、自身の利用環境に最も適したプランを選べます。
また、スマートフォンのインターネット通信をモバイルWi-Fiで利用すると、スマートフォンの通信量が少なくなるため、スマートフォン利用料金がかなり安くなります。
工事不要ですぐに使える
モバイルWi-Fiは端末が届いたらすぐに利用できます。
固定回線の場合は、申込みをしてから2週間~1ヶ月後に回線工事があり、さらにその後、自室や自宅に引き込む工事も必要になります。
例えば、急遽引っ越しが決まりインターネット環境がない場合や、できるだけ早くインターネット回線が必要な場合は、モバイルWi-Fiがおすすめです。
外出先でもWi-Fi通信ができる
モバイルWi-Fiは、コンパクトな機種が多いです。
ポケットに入るサイズの機種もあるため、荷物にならずに手軽に持ち運べます。
もちろんモバイルWi-Fiは自宅でも利用できます。モバイルWi-Fiは機種によって同時接続台数が変わりますが、基本的に複数の機器と接続できます。
Wi-Fi接続したい機器がパソコンやスマートフォン、プリンターなどの数台であればモバイルWi-Fiで親機の役割を果たせるでしょう。
Wi-Fiを活用してスムーズなインターネットを楽しもう
Wi-Fiとは無線LANの通信規格の1つです。
自宅でWi-Fi通信するには、インターネット回線と無線LANルーターが必要です。
また、モバイルWi-Fiなら開通工事不要で利用できるため、すぐにインターネット回線が必要な方にぴったりです。
通信速度や通信安定度を求める方は光回線やADSL、ケーブルテレビなどの固定回線が向いています。
しかし、料金の安さにこだわりたい方やすぐにWi-Fiを使いたい方、外出先でも使いたい方はモバイルWi-Fiがおすすめです。
※ADSLは2023年1月末に終了予定となります。
(参考)ADSLはいつまで利用可能?廃止・終了時期や光回線への乗り換え方法について
まとめ(よくある質問)
Wi-Fiと無線LANの違いは何?
Wi-Fiとは無線LANの枠組みに含まれる通信規格の1つです。無線LANはLANケーブルがなくてもインターネットに接続できる通信システムで、Wi-Fiは無線LANで通信する方法の中の1つとなります。
Wi-Fiと無線LANではどちらを選べばよい?
速度や安定度を重視する方は、無線LAN(固定回線)が向いています。外出先で使いたい方や届いてすぐに使いたい方、料金が気になる方は工事不要のモバイルWi-Fiがおすすめです。